コーチングブログ
心の扉を開く聴き方
コーチングやコミュニケーション、アドラー心理学の宮越流解説。今日は、コーチとクライアントの関係でも、日常の人間関係でも大切になる『傾聴』について解説します。
傾聴とは
私たちは相手の話を聴いていて、
「それは間違っている」
「そんな風に考えているから不幸になるんだ」
「こう考えたらいいのに」
などと思ってしまうことがあります。
アドラーの『認知論』の考え方を採用するなら、人の考えが違うのは当たり前のことですし、どちらが正しかったり間違っているということもないはずです。ただし、そのことに気づいていないと、私たちは自動的に相手の言っていることを『ジャッジ』してしまう傾向が
あるのではないでしょうか?
人は自分の経験から考えをつくります。だから、自分の考えは自分にとっては真実味があるのです。その考えを頭ごなしにジャッジされたら、関係性が悪くなったり、ますます頑なになったりするのも当然のことだと思います。
だから、相手がどんな価値観や考え方を持っていても、それを肯定的に受けとめて尊重する態度=『無条件の肯定的な眼差し(受容、支持的態度、肯定的関心などと呼ばれることもあります)』を持って接するのが大切なのです。
心の扉は、ノブが内側にしか付いていない
ロジャーズは、「心の扉は、ノブが内側にしか付いていない」といいます。
相手を正そうとする前に相手の言動に寄り添う。私たちがそうするからこそ、相手は内側から『心の扉』を開けてくれる。相手が扉を開けてくれるからこそ、内側に入れてもらって一緒に『考え方を検討』してみるチャンスが生まれるわけです。