コーチングブログ
人生の課題は対人関係の課題である
人生の課題と人間関係
私たちは人間関係の中で生きています。
周りの人を尊重し、しっかりとコミュニケーションを取り、お互いが自分らしく、しかも助け合える社会を作る。そこに幸せがあるというのがアドラーの考え方です。
アドラーはこの人生の課題を、ライフタスクと呼んでいます。
コミュニケーションの基本は「ヨコの関係」
対人コミュニケーションに関して、アドラー心理学ではヨコの関係を大事にします。
人間関係に上下はありません。年齢や性別、知識や経験、財産など、何がどれだけ違っても関係ありません。誰かが正しくて、誰かが間違っているということもありません。
皆が幸せに生きていけるように、共に学んでいくことが大切だという考え方なのです。
コミュニケーションを取りながらお互いのことを知り、自分がどのような行動を取ったときにお互いが幸せでいられるのかを、学んでいく必要があるということなのです。
お互いの課題に踏み込まない「課題の分離」
また、人はそれぞれが人生の主人公であり、自分の課題に自分で向き合いながら人生を作っていく存在ですから、お互いの課題に踏み込まないということも大切です。
これを課題の分離と言います。
ヨコの関係で皆が人生の主人公であるなら、他人の課題には踏み込まず、その人が課題に向き合うのを勇気づけするのです。
課題に取り組み、体験の結末から学ぶ
アドラーの考えでは、私たちは体験の結末から学びます。
何をするとどうなるか。何をしないとどうなるか。それを体験し、人と共に幸せに生きるためにはどうしたらいいかを、自ら学ぶのです。
このプロセスには、挑戦もありますし、失敗もあります。そのプロセスを、勇気を持って進めていけるように関わるのが勇気づけです。
相手の課題に踏み込むことは相手から学習のチャンスを奪うことになりますし、相手をひとりの人として尊重していないことになります。
私たちはお互いを勇気づけあいながら、自らの課題に取り組み、学んでいくのです。その結果、全ての人が自己実現し、それが同時に社会貢献になっているような世界を私たちは目指しているのです。
しかし、これらが上手くいかずに人間関係で悩むことも多々あります。その時に便利なのが、「ポジションチェンジ」という技法です。この技法については、今後のブログでお届けします。