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株式会社アナザーヒストリー Another History

コーチングブログ

『現状』と『一次元上の目的』のエピソードで体験学習

『現状』と『一次元上の目的』のエピソードとは

コーチングは、クライアントの現在と未来をつなぐものです。「今いる場所で具体的に起こっていること」からスタートして、「未来の場所で起こる具体的な出来事」へと進んでいくのがコーチングなのです。

どんなエピソードをどんな立場から体験しても様々な学びが得られるのですが、まず基本として、いつでもクライアントに体験してほしいエピソードが2つあります。

それが『現状』と『一次元上の目的』です。コーチングは現状からスタートして未来へ向かうものですから、現状と望む未来はしっかりと体験しておいてもらいたいのです。

『現状』とは、日常に戻った場合の状態のこと

まずは現状です。クライアントは多くの場合、現状をバランスよく理解しているわけではありません。実際以上に悪く捉えていることも、問題を見落としていることもあります。

コーチは可能な限り、現状のクライアント自身や周囲のよい側面やリソースに気づくように体験してもらいます。

そして、明らかになった問題点は、問題点というよりも、取り組む必要があるかも知れない課題として捉えるのです。

何に取り組んだらいいかは、未来に何を望むかによって違います。ですから、未来の方向性がしっかりと決まるまでは、「課題となるかもしれないもの」があるにすぎないのです。

ちなみに現状というのは、当たり前ですが過去のことではありません。しかし、クライアントは多くの場合、現状といいつつ、過去のことを語っています。

過去のどこかの段階と現在は違っている可能性がありますので、コーチはそのことを間違えることのないようにしましょう。

そういった意味で、現状とは、「コーチングを受けずに日常にもどった場合の状態」と捉えたほうが良いでしょう。

現状の延長線上ではなく『一次元上の目的』を

そして、未来について考えます。

ここで『一次元上の目的』と言っているのには意味があります。クライアントは、どうしても現状の延長線上の未来を考えてしまう傾向があるのです。現在に困っていることがあると、「困っていることがなくなった未来」を考えてしまうのです。

今困っていると、そのことに意識がいってしまうため、それが未来のイメージに影響して「問題がなくなった状態(A)」が望む未来であるかのように思ってしまうのです。

同じクライアントでも、いまその問題が起こっていなかったのなら、「全然違う未来(B)」を望むはずなのです。

本来はBの未来を望んでいたはずなのに、たまたま問題に気をとられているからAを望んでしまう。だから、Aに向けて努力するしかなくなってしまう。本当はBを望んでいることに気がついて、Bに向かって努力すれば、それが叶うかもしれないのにです。

ですから、クライアントには、現状から想定するよりも『一次元上の目的』をイメージして、そこを体験してもらいたいのです。その上で、本当に目指すべき目標を、明らかにしてほしいわけです。

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